相談者:建設会社社長
公共工事の入札に参加することを検討しています。役所が公表している入札の概要書を見ると「総合評定値通知書(写し)が必要」と書いてあります。貴事務所に「総合評定値通知書」の取得手続きを依頼したいのですが、お願いできますでしょうか?まったくの初心者のため、「総合評定値通知書」とは、何なのかについても、ご教示いただきたいです。
回答者:行政書士
「総合評定値通知書」の取得手続きのご依頼、誠にありがとうございます。公共工事の入札参加資格を取得する際に必要となる「総合評定値通知書」とは、「経営事項審査の結果通知書」のことです。正式には「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」と言います。弊所にご依頼いただければ、御社に代わって、取得手続きを代行させて頂きます。
「総合評定値通知書」とは?
「総合評定値通知書」の意味
「総合評定値通知書」とは「経営事項審査」を受けたあとに送られてくる「経営事項審査の結果通知書」のことです。正確には、「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」と言います。
公共工事の入札に参加するには、「経営事項審査」を受けなければなりません。「経営事項審査」の結果通知書である「総合評定値通知書」がないと、入札に参加することができないルールになっているのです。
下記の画像は、厚生労働省の「一般競争(指名競争)参加資格審査申請書提出要領」の一部です。「4.提出書類等(1)③総合評定値通知書の写し」とあるように、役所から公表される入札参加資格申請書の提出要項には、「総合評定値通知書の写し」の提出を求められることがあります。
「総合評定値通知書」を取得するには?
「総合評定値通知書」は、「経営事項審査の結果通知書」ですから、総合評定値通知書を取得するには、経営事項審査を受けなければなりません。経営事項審査は、建設業法27条の23で「公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で政令で定めるものを発注者から直接請け負おうとする建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その経営に関する客観的事項について審査を受けなければならない」と規定されています。
ここでは、単純に、『入札に参加する際に必要な「総合評定値通知書」を取得するには、経営事項審査を受けなければならない』と覚えておいてください。なお、経営事項審査を受けるには、許可行政庁にさまざまな書類を提出することが必要です。東京都知事許可業者なら東京都庁へ、埼玉県知事許可業者なら埼玉県庁へ、経営事項審査の申請を行うことになります。
「総合評定値通知書」には何が書いてある?
「総合評定値通知書」には、「経営事項審査の結果」である総合評定値P点が記載されます。この総合評定値=P点は、経営事項審査を受けた御社の客観的な数値を表しています。
以下は、筆者である私のだいたいのイメージです。
たとえば、御社の総合評定値P点が700点だった場合、御社の評価は、「普通」と言えるでしょう。一方で、900点以上だった場合、御社の評価は「優良」に当てはまると思います。逆に、500点だった場合は「ちょっと悪い」部類に入りますので、何らかの経審対策が必要であると考えてよいでしょう。
総合評定値(P点)とおおよその評価 | |
900点以上 | 優良 |
800~900点 | 良~優良 |
700点台 | 普通~良 |
500~600点 | ちょっと悪い |
「総合評定値通知書」の有効期限
「総合評定値通知書」には、有効期間があります。その有効期間は、審査基準日(前回決算)から1年7か月です。つまり、継続して公共工事の入札に参加しようと思ったら、毎年、毎年、経営事項審査を受けて、新しい「総合評定値通知書」を取得しておかなければなりません。
「総合評定値通知書が有効期限切れ」とならないためには、毎年度、決算期ごとに経営事項審査を受ける必要があると覚えておきましょう。
「総合評定値通知書」の取得が必要な方へ
行政書士
行政書士法人スマートサイドは、公共工事の入札参加資格取得手続きの専門家として、経営事項審査の申請や総合評定値通知書の取得手続きを大変得意とした事務所です。また、総合評定値通知書を取得した後の、入札参加資格の申請・取得も合わせて、ご依頼頂くことができます。
公共工事の入札に参加するには「経営事項審査」をうけなければなりません。この「経営事項審査」については、本文中にも記載しましたが、建設業法27条の23に明記されています。「経営事項審査」の結果通知書である「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」は、経営事項審査を受けた証になります。
そればかりではなく、「総合評定値通知書」には、総合評定値P点が記載されているので、御社の業績が
- 「良い」のか「悪い」のか?
- 「優良」なのか「平均以下」なのか?
を確認することができます。公共工事を発注する役所は、総合評定値通知書に記載されている総合評定値P点を参考に、入札に参加することができる建設業者を見定めています。例えば、「○○という案件の公共工事の入札に参加するには、総合評定値P点が何点以上必要である」という、大きな枠組みを設けて、等級の格付けを行うなどして入札に参加できる建設会社をグループわけして、公共工事の入札を公示しています。
そのため、「経営事項審査を受ければよい」「総合評定値通知書があればよい」というわけでなく、「経営事項審査を受けた結果、総合評定値(P点)が何点だったか」がとても重要になります。
行政書士法人スマートサイドは、入札参加資格申請の専門家として、経営事項審査を受けて、総合評定値結果通知書を取得するだけでなく、どういった対策を行えば、より点数が高くなるのか?御社に足りないものは何か?について、アドバイスをさせて頂くことも可能です。
弊所では、ご要望に応じて、初回に限り1時間11,000円の有料相談を実施しています。「総合評定値通知書」の取得の件でお困りの人がいれば、ぜひ、弊所の有料相談をお申込みください。下記、問い合わせフォームからお申込みいただくことができます。