✅ はじめて経営事項審査を受けるので、やり方がわからず不安で仕方ない
✅ まったくのゼロの状態から東京都の公共工事にチャレンジしたい
✅ 自分でやってもうまく行きそうにないので、専門家に外注したい
✅ 会社として公共工事に参入していく方針が決まり、失敗できない
ということでお困りの人は、いませんか?はっきり言って、経営事項審査は、とても難しい手続きです。そもそも申請書類の作成が複雑で、何をどのように作って良いのか?わからないというのが普通です。仮に、申請書類を作成できたとしても、不備や齟齬があり、修正を余儀なくされてしまいます。せっかく作った書類をイチから再度、作成しなおさなければならないということも多々あります。また、一通り手続きが完了したとしても、よりよい経審結果(点数)を取得しようと思ったら、専門的知識のもとに、さまざまな対策を打っていかなければなりません。
- 書類作成が複雑
- 修正や補正が当たり前
- よりよい点数獲得のための工夫が必要
というように、経営事項審査を経て、よりよいランク(等級)を獲得し、東京都の公共工事に有利な立場を確保しようと思ったら、それなりの経験と専門知識が必要です。むしろ、経験と専門知識によって、すべてが決まると言っても過言ではありません。決して、素人の人が、見よう見まねでやってうまく行くような、そんな甘い世界ではないのです。
では、これからはじめて経審にチャレンジしようと思ったら、何をすればよいのでしょうか?はじめて経審にチャレンジする会社が、何年も継続して経審を受審し公共工事を落札しているような会社に、いきなり勝てるかというと、そうは思いません。しかし、何年も継続して経審を受審して公共工事を落札しているような会社でも、意外に、大事なポイントをわからず、何となくの惰性で手続きをしているケースも少なくありません。
そこで、このページでは、はじめて経営事項審査を受ける人に、「これだけは理解しておいて欲しい」という点を、できるだけわかりやすく簡単に説明をしていきたいと思います。ぜひ、このページを参考に、すこしでも良い点数・良いランクを獲得し、東京都の公共工事の入札にチャレンジしてみてください。
まずは、P点700点台を目指そう!
経営事項審査を受けると「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」が送られてきます。「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」とは、経審の結果通知書のことです。そして、この経審の結果通知書には、総合評定値P点が記載されています。
たとえば、御社が電気工事の経営事項審査を受けたとします。その場合、上記「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」の「電気工事」の箇所に総合評定値P点が記載されます。
この「総合評定値P点」の目安・平均は、700点だと言われています。経営事項審査は、おおむね700点が平均点になるように制度設計されているとも言われています。そのため、御社が初めて経営事項審査を受ける際には700点を目安として、それよりも点数が高いか低いかによって、自社の成績を判断するとよいでしょう。
以下の表は、あくまでも私の個人的な見解ですが、P点と成績は以下の表のようになっていると思います。
総合評定値P点 | 成績 |
---|---|
900点台 | 非常に良い |
800点台 | 良い |
700点台 | 普通 |
600点台 | よくない |
500点台 | 悪い |
この表を見ても分かるように、もし御社の経営事項審査の点数(=総合評定値P点)が、500点台・600点台だとすると、「申請の仕方が間違っている」もしくは「経審の対策ができていない」のどちらかに該当する可能性が高いです。そのままの状態で、経審を受け続けるよりも弊所のような専門家に相談して頂くことをお勧めします。
大事なのは「完成工事高」ではない?!
経審の点数は、良いに越したことはありません。600点台よりも700点台、700点台よりも800点台と、点数の良い方が、より規模の大きい公共工事の入札に参加できるからです。それでは、経審の点数をよくするには、どうすればよいのでしょうか?経営事項審査の審査項目は以下のようになっています。
- X1=業種別完成工事高
- X2=自己資本額+利益額
- Y=経営状況分析
- Z=業種別元請完成工事高+技術職員数
- W=その他の社会性
そして、総合評定値P点は、
- X1評点×0.25+X2評点×0.15+Y評点×0.20+Z評点×0.25+W評点×0.15
という計算式によって算出されます。それぞれの審査項目の詳細や、計算式の細かい解説は、割愛するとして、ここでは、経営事項審査の結果である総合評定値P点は、さまざまな審査項目を対象として、複雑な計算式のもとに算出されると理解してください。
そして、総合評定値P点を上げるための1番の対策は「完成工事高を上げること」ではありません。建設会社の社長の中には、なによりも「売上高」を気にかける「売上至上主義」のような方もいらっしゃいます。確かに、会社の経営にとって1年間の売上は非常に大事な要素を占めています。また、経営事項審査においても「完成工事高」が無関係なわけではありません。「完成工事高」はX1評点とZ評点を算出する際の審査項目になっていますので、無視してよいわけではありません。
しかし、一方で、「売上高」については、経審の点数を上げるための対策としては、優先順位が低いのが事実です。以下の表をご覧ください。
業種別平均完成工事高(千円) | 総合評定値P点 |
---|---|
1億円 | 178点 |
2億円 | 198点 |
3億円 | 210点 |
4億円 | 221点 |
業種別完成工事高を1億円から2億円に増やしたとしても、総合評定値P点もが、売上高と同じように2倍になるわけではありません。仮に業種別完成工事高を1億円から2億円に増やすことができたとしても、P点は20点(198点-178点)しかアップしません。同様に、業種別完成工事高を2億円から4億円の倍にすることができたとしても、総合評定値P点は23点(221点-198点)しかアップしません。
売上高を倍にしても、それと同じようにP点が倍増するわけではないことをご理解いただけましたでしょうか?そのため、売上高はもちろん大事ですが、経審の際には、売上高のみに着目するのではなく、例えばW評点の審査項目である「建退協への加入」「退職金制度の導入」「法定外労災への加入」などの対策を行ったほうが、よほど、効率よく点数をアップさせることができるのです。
なぜなら、「建退協への加入」「退職金制度の導入」「法定外労災への加入」のうち、どれか1つでも対策をとることによって、総合評定値P点は、20点アップします。売上高が1億から2億もしくは2億から4億に倍増した時とおなじ程度の影響力があるのです。
「P点」と「等級(ランク)」の関連性
「はじめての経審」で理解しておきたいことの1つに、経審の結果である総合評定値P点と入札参加資格における等級(ランク)との関係性があります。上述したように「P点」は高いに越したことはありませんが、P点が何点くらいだと、どのくらいの規模の公共工事の入札に参加できるのか?というおおよそのイメージを持っておくことは非常に重要です。
例えば、下記の表は、東京都における建築工事の「経営事項審査の点数」と「客観等級」を表した表になります。
建築工事のP点 | 客観等級 |
---|---|
900点以上 | A |
750点以上900点未満 | B |
650点以上750点未満 | C |
600点以上650点未満 | D |
600点未満 | E |
このように経審の結果である総合評定値P点が高いほど、よい客観等級が付与されるという関係性にあります。そしてさらに、下記の表をご覧ください。この表は、東京都の建築工事における「等級と工事の発注標準金額の対応表」になります。
最終等級 | 発注標準金額 |
---|---|
A | 4.4億円 |
B | 2.2億円以上4.4億円未満 |
C | 6千万円以上2.2億円未満 |
D | 1千6百万円以上6千万円未満 |
E | 1千6百万円未満 |
上記の表のうち「最終等級」は総合評定値P点だけで決まるものではなく、総合評定値P点(=客観等級)に「その他の事情」も加味して決定されます。そのため、「総合評定値P点=最終等級」というわけではないことに注意してください。
最終等級が「A」だと4.4億円以上の工事の入札に参加できる可能性があるのに対して、最終等級が「E」だと1千6百万円未満の工事にしか参加することができません。
経営事項審査の結果である総合評定値P点が、等級格付もしくは、入札に参加する際の発注標準金額にどのような影響を及ぼしているのか?については、各自治体によって、さまざまです。全国一律に定められているわけではありません。そのため、はじめて経審を受ける人にとってはわかりづらいかもしれません。経審の手続きを行政書士の先生に依頼するような場合には、「経営事項審査の手続き」についてのみならず、「等級格付」や「発注標準金額」についも、質問してみると、良いでしょう。
申請する工事業種は慎重に判断すること
はじめて経営事項審査を受ける際に注意して欲しいことの1つに、申請する工事業種の選択が挙げられます。たとえば、「内装工事の建設業許可を持っているから内装工事で経審を受ける」というのも1つの考えですが、「内装工事の売上高を建築一式工事に振り替えて経審を受ける」という選択肢もあるのです。
以下の表をご覧ください。これは東京都が手引きに公表している「完成工事高の業種間の振替」に関する一覧です。
振替先の一式工事 | ← | 振替元の専門工事 |
---|---|---|
土木一式工事 | ← | とび、石、タイル、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、水道施設 |
建築一式工事 | ← | 大工、左官、とび、屋根、タイル、鋼構造物、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装、建具、解体 |
専門工事の売上を一式工事に振り替えることができるようになっています。このように「各種専門工事で経審を受けて、専門工事の総合評定値P点を取得した方が、より入札の機会が多いのか?」それとも、「各種専門工事の売上高を一式工事に振り替えて、一式工事のP点を取得した方がよいのか?」は、一概には言えません。そのため、申請業種は、東京都の発注状況や同業他社の申請状況を参考に、慎重に見極めなければなりません。
ちなみに、弊所では、「とび工事」「鋼構造物工事」「舗装工事」の売上高を「土木一式工事」の売上高に振り替えて申請し、土木一式工事の総合評定値P点を前年から197点アップさせて実績があります。(参考ページ:「経営事項審査の結果、総合評定値P点が197点アップ、等級格付がCからBにランクアップしました」←クリックするとページが移動します。)
躊躇することなく専門家に支援を求めよう!
このページでは、「はじめての経審を徹底支援」ということで、はじめて経営事項審査を受ける人が理解しておきたいことをまとめました。
✔ まずは、P点700点台を目指そう
✔ 大事なのは「完成工事高」ではない?!
✔ 「P点」と「等級(ランク)」の関連性
✔ 申請する工事業種は慎重に判断すること
の4つの点については、ご理解いただけましたでしょうか?
もし、御社が、これから経営事項審査を受けたいと考えているのであれば、迷うことなく「経営事項審査や入札参加資格の手続きを専門業務としている行政書士事務所」の支援を受けることを、お勧めいたします。
「経営事項審査は書類を作成して、提出しさえすればよい」という考えだと、絶対と言って良いほど、うまく行きません。「入札や公共工事の受注に有利な点数を獲得する」「よりよいランクを目指す」となると、素人の人では、なかなか、難しいというのが現状です。
本文に記載した以外にも
- 工事経歴書の作成の仕方
- 申請書類は消費税抜きで作成
- 完成工事高の2年平均、3年平均の選択
- 自己資本額の基準決算、2期平均の選択
- 技術職員名簿に記載できる技術職員の在籍日数
- W点で高評価を得るための、対策の期限
など、数え上げたらきりがないくらい、対策があります。公共工事を安定的に継続的に受注するには、上記のような対策を数年単位でおこなっていく必要があります。実際、弊所で公共工事を落札している事業者は、もれなく、上記のような対策を積極的に取り入れている会社ばかりです。
行政書士法人スマートサイドは、東京都の公共工事を専門としており、東京都の経営事項審査・入札参加資格の申請にとても、強い事務所です。弊所では、経営事項審査の手続きでお困りの人に対して、事前予約制の有料相談(1時間11,000円)を実施しています。
✅ はじめて経営事項審査を受けるので、やり方がわからず不安で仕方ない
✅ まったくのゼロの状態から東京都の公共工事にチャレンジしたい
✅ 自分でやってもうまく行きそうにないので、専門家に外注したい
✅ 会社として公共工事に参入していく方針が決まり、失敗できない
という人のために、会社の状況に合わせて、最適な対策・手続きをご提案させて頂くことができます。
これからはじめて経審を受ける人はもちろんのこと、何回か経審を受けているにも関わらず一向に点数・ランクが上がらないという人は、ぜひ、下記問い合わせフォームから事前予約制の有料相談をお申込みください。皆さまからのお申込みを心よりお待ちしております。